大手JTCへの転職は「正解」とは限らない
ベンチャーから大手への転職は、年収が上がるし、福利厚生も充実する。僕自身、年収は410万円から1,200万円まで上がった。
でも、その過程で1社、明確に「失敗した」と感じた転職がある。
大手通信会社だ。入社後にコロナ禍で在宅勤務になり、周囲に頼れず孤立し、上司からは「お前は何もできない」と言われた。退職時には「次の会社でもうまくいかない」とまで言われた。
後から気づいた。問題は僕のスキルじゃなかった。会社の仕組みの問題だった。 中途社員への教育体制がなく、社内システムの使い方すら誰にも教えてもらえなかった。
あの転職の前に、このチェックリストがあれば結果は違ったかもしれない。
チェック1:これから行く組織は安定しているか
大手企業の中でも、部署によって状況は全く違う。同じ会社でも、予算が潤沢で人が集まっている部署と、縮小傾向で人が抜けている部署がある。
僕がいた大手小売ホールディングスでは、ある本部に業界でも有名なほどの予算がつき、各社から有能な人が集まっていた。ところが本部長が解任され、会社の方針が転換。その部署の予算は9割カットされ、優秀な人がどんどん辞めていった。
「大手だから安泰」ではない。大事なのは、会社が安定しているかではなく、配属される組織が安定しているかだ。
確認すべきこと: - その部署は会社の中核事業に紐づいているか、それとも新設・実験的なポジションか - 部署の責任者(キーパーソン)は誰で、その人の社内での立場は安定しているか - 過去2〜3年でその部署の人員は増えているか、減っているか - 直近で大きな組織変更や方針転換がなかったか
これはエージェントに聞けば、ある程度わかる。特にJACリクルートメントのような両面型のエージェントは、企業の内部事情に詳しい。IR資料や決算説明会の動画を見れば、会社が今どこに力を入れているかも読み取れる。
チェック2:中途社員の受け入れ体制はあるか
大手に中途で入ると、新卒とは全く違う扱いを受ける。
新卒は入社時に研修があり、同期がいて、メンターがつく。中途にはそれがない。即戦力として放り込まれる。
僕が大手通信会社で苦しんだ最大の原因がこれだ。社内システムの使い方を、誰も教えてくれなかった。ベンチャーでは同じフロアにいるから聞けばすぐわかる。でも大手は自分が37階、相手が45階にいる。
社内のルール、暗黙の作法、誰に何を聞けばいいか。こうした「入社後に必要だが、求人票には書いていない情報」が手に入る環境かどうかで、最初の3ヶ月の過ごし方が変わる。
確認すべきこと: - 中途社員向けのオンボーディングプログラムはあるか - 直近1年で中途入社した人は何人いるか(中途が多い部署は受け入れ慣れしている) - 配属先の上司は中途出身か、新卒プロパーか
チェック3:上司になる人と面接で会えるか
僕のキャリアで最大の変数は「上司」だった。
大手通信会社の上司は、平気で「お前は何もできない」と言う人だった。大手小売の部長は、僕の早朝出勤や対面コミュニケーションの姿勢を評価し、4,000万円のプロジェクトを任せてくれた。
同じ「僕」でも、上司が変わるだけで評価が180度変わる。
これはどんな職種でも同じだ。営業でも企画でも経理でも、直属の上司との相性が合わなければ、どんなにスキルがあっても評価されない。
確認すべきこと: - 面接で直属の上司と話す機会があるか - その上司のマネジメントスタイル(放任型か伴走型か) - 上司が中途出身か(中途出身の上司は中途の苦労を理解している傾向がある)
JACリクルートメントは企業側と求職者側を同じ担当者が見る「両面型」なので、面接官の人柄やポジション、どんな質問をされるかまで教えてくれた。この情報があるかないかで、転職後の満足度は大きく変わる。
チェック4:「なぜそのポジションで外部採用するのか」を理解しているか
大手が中途を採る理由は大きく3つある。
1. 社内にスキルやノウハウがない → 裁量が大きく、チャンスになりやすい 2. 欠員補充 → 前任者がなぜ辞めたかを確認すべき 3. 組織拡大フェーズ → その拡大がいつまで続くかを確認すべき
僕の場合、大手小売ホールディングスは「1」だった。社内にデジタルマーケティングの経験者がほとんどいなかった。だからこそ裁量が大きく、ゼロからプロジェクトを作れた。
一方で「2」の欠員補充の場合、前任者が上司との関係で辞めているケースがある。「3」の組織拡大も、経営方針が変われば一夜にして縮小されることがある。僕はそれを身をもって経験した。
エージェントに「なぜこのポジションが空いているのか」を必ず聞くべきだ。 この質問に明確に答えられるエージェントは、企業との関係が深い証拠でもある。
チェック5:通勤と働き方は自分に合っているか
些細に見えるが、毎日のことだから影響は大きい。
僕は全ての会社で、会社の近くに住んできた。満員電車に乗らない。徒歩か自転車で通う。これだけで、仕事のパフォーマンスが明らかに変わる。
確認すべきこと: - リモートワークの頻度と実態(制度はあるが使えない会社も多い) - フレックスタイムの実態 - オフィスの場所と通勤経路 - 残業の実態(36協定の遵守度合い)
特にコロナ後は「週2リモート」と言いつつ実態は毎日出社、という会社もある。面接ではなく、口コミサイトで実態を確認するのがいい。
チェック6:「逃げの転職」になっていないか、正直に自問する
最後に一番大事なこと。
僕は大手通信会社を辞める時、自信を完全に失っていた。恥ずかしくて「奈良に帰ります」と嘘をついて辞めた。
でもその転職は「逃げ」ではなく「場所を変える」選択だった。結果として、次の会社で自信を取り戻し、キャリア最大の成功を掴んだ。
「逃げの転職」かどうかは、動機ではなく準備で決まる。
「とにかく今の会社が嫌だから」だけで転職すると、同じ失敗を繰り返す。でも「今の環境では自分の力が発揮できない。こういう環境なら発揮できる」と言語化できていれば、それは立派な戦略だ。
まとめ:このチェックリストを使うタイミング
| チェック項目 | 確認方法 |
|---|---|
| 配属組織の安定性 | エージェント・IR資料・決算説明会 |
| 中途の受け入れ体制 | エージェント・面接で質問 |
| 上司になる人との面談 | 面接設定をエージェントに依頼 |
| 外部採用の理由 | エージェントに直接確認 |
| 通勤・働き方の実態 | 口コミサイト・面接で質問 |
| 自分の動機の言語化 | 職務経歴書作成の過程で整理 |
気づいたと思うが、ほとんどの項目は良いエージェントがいれば確認できる。だからこそ、エージェント選びが重要なのだ。
僕のおすすめは、企業の内情まで教えてくれるJACリクルートメントと、粘り強く寄り添ってくれるdoda。この2つに登録して、両方から情報を集めるのが、後悔しない転職の第一歩だ。
Recommended
この記事で紹介した転職サービス
doda
僕が2回使って2回とも転職を決めたサービス。年収帯を問わず求人が豊富で、エージェントが粘り強くサポートしてくれる
JACリクルートメント
面接官の人柄まで教えてくれた唯一のエージェント。合否連絡が10分で届いた。ハイクラス・ミドルクラス特化
ビズリーチ
スカウトが届くから、今の自分の市場価値がわかる。僕は副業案件もここで見つけた
登録したら、面談の前にやること
エージェントに会う前に、職務経歴書を書いておこう。完璧じゃなくていい。60%の完成度でいいから持っていく。それだけで「この人は本気だ」とエージェントの対応が変わる。
職務経歴書の書き方を見る →