同じ人間、違う評価
大手通信会社の上司に言われた。
「お前は何もできないな」
同じ僕が、次の会社では4,000万円のプロジェクトを任され、1万人の会員を集め、20人のチームをリードした。
変わったのは能力じゃない。居場所が変わっただけだ。
これは僕だけの特殊な話じゃない。多くの人が、今いる環境のせいで本来の力を発揮できていない。そしてそのことに、気づいていない。
なぜ「環境」が年収を決めるのか
理由1:会社の給料テーブルが違う
当たり前だが、見落とされがちな事実がある。同じ仕事をしていても、会社が違えば年収は違う。
僕はベンチャーでWebマーケティングをして年収450万だった。同じスキルを大手通信会社に持っていったら670万になった。仕事の内容はほぼ同じだ。違うのは会社の給料テーブルだけ。
さらに大手小売グループに移ったら860万になった。これもスキルが急に上がったわけじゃない。DXに予算がついている会社は、デジタル人材に高い給料を出す。それだけの話だ。
理由2:評価は「相対的」だ
ベンチャーでは、周りもWebマーケをやっている。だから僕のスキルは「普通」だった。
でも大手小売グループに行ったら、デジタルマーケティングの実務経験者がほとんどいなかった。 僕が「普通」にやっていたことが、周りには「すごい」と映った。
これは僕が急に優秀になったのではなく、「自分のスキルが希少になる環境」に移っただけだ。
同じダイヤモンドでも、ダイヤモンド鉱山の中では石ころだが、砂漠に持っていけば宝物になる。人の市場価値も同じだ。
理由3:上司との相性で評価が180度変わる
大手通信会社では、上司から「何もできない」と言われていた。在宅勤務で孤立し、大企業特有のシステムや作法がわからず、評価が落ちていった。
次の大手小売グループでは、信頼してくれる上司の下で仕事をした。毎日出社して顔を合わせ、コミュニケーションを取り続けた。結果、4,000万のプロジェクトを任された。
僕の能力は変わっていない。上司と環境が変わっただけだ。
これは残酷な事実でもある。どんなに優秀でも、合わない上司の下では潰される。逆に、普通の人でも、自分を活かしてくれる上司の下では輝ける。
「教えてもらえなかっただけ」という気づき
大手通信会社で苦しんでいた頃、僕は自分を責め続けていた。「なんで新卒にできることが自分にはできないんだ」と。
でも後になって気づいた。新卒は入社時に教えてもらっている。 古いシステムの使い方も、会議室の取り方も、メールの書き方も。中途入社の僕には、誰も教えてくれなかった。
これは僕の能力の問題ではなく、会社のオンボーディングの問題だった。
もし今、「自分は仕事ができない」と感じている人がいたら、一度考えてほしい。それは本当にあなたの能力の問題なのか。それとも、「教えてもらえていない」「環境が合っていない」だけではないか。
年収の階段——僕の場合
| 移動 | 年収の変化 | 何が変わったか |
|---|---|---|
| ベンチャー→ベンチャー | 400万→450万 | ほぼ変わらない。同じ規模感 |
| ベンチャー→大手通信 | 450万→670万 | 会社の規模が変わった |
| 大手通信→大手小売DX | 670万→860万 | 自分のスキルが希少な環境に移った |
| 大手小売→大手保険会社 | 860万→1,000万超 | 実績を携えて、さらに上の環境へ |
注目してほしい。スキルが劇的に変わったタイミングは一度もない。 変わったのは常に「居場所」だ。
環境を変えることは「逃げ」じゃない
「転職は逃げだ」と言う人がいる。
僕は逆だと思う。合わない環境に居続けることこそ、自分の人生からの逃げだ。
大手通信会社で「お前は何もできない」と言われた時、僕は「自分が悪いんだ」と思っていた。でも環境を変えたら、同じ自分が4,000万のプロジェクトを成功させた。
あの時、「逃げるな」と自分に言い聞かせて大手通信会社に居続けていたら、今の年収も、今のキャリアも、存在しなかった。
あなたの能力は変わらなくていい
もう一度言う。
あなたの能力は変わらなくていい。
必要なのは、今より少しだけ自分のスキルが活きる場所を探すこと。自分が「普通」だと思っているスキルが「希少」になる環境を見つけること。
そのために転職エージェントに登録して、自分の市場価値を聞いてみるだけでいい。それだけで、見える景色が変わる。
年収を決めているのは、あなたの努力量でも、残業時間でも、忠誠心でもない。
あなたがどこに座っているか、だ。
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