
はじめに
5回転職して、年収を3.5倍にした。
その過程で使った転職サービスは4つ。キャリアトレック(現・ビズリーチ系)、doda、JACリクルートメント、ビズリーチ。
「どのエージェントがおすすめですか?」とよく聞かれる。正直に言うと、おすすめは人によって違う。もっと言えば、同じ人でもキャリアのフェーズによって使うべきサービスは変わる。
僕が年収400万の時に使ったサービスと、年収860万の時に使ったサービスは違う。それが当然だ。
この記事では、僕が各転職で何を使い、なぜそれを選び、何が良くて何が微妙だったかを、全部書く。
年収400万→450万:キャリアトレック
1社目のベンチャーから2社目に移る時、使ったのはキャリアトレック(現在はサービス名が変わっている)だった。ビズリーチが運営していた若手向けの転職アプリだ。
なぜキャリアトレックを選んだか
正直に言うと、深い理由はない。当時はまだ「転職エージェント」という存在すらよくわかっていなかった。アプリで気軽に求人を見られるサービスを探して、たまたま見つけた。
使ってみてどうだったか
良かった点は、自分で求人を探せること。 エージェントに「こういう仕事がしたい」と説明するのが苦手な人(僕もそうだった)には、自分のペースで探せるアプリ型が合っていた。
2社目のフィットネスベンチャーは、このアプリで自分で見つけた。「Webマーケの専門家がいない成長中の会社」——こういう条件は、エージェントに伝えるより自分で探した方が早い。
この時期の教訓
年収400万台で「自分に何ができるかよくわからない」段階では、まず自分で求人を見て市場を知ることが大事。 エージェントに丸投げすると、自分が何を求めているかもわからないまま流されてしまう。
年収450万→670万:doda(1回目)
2社目から3社目の大手通信会社に移る時、dodaを使った。
なぜdodaを選んだか
前回はアプリで自分で探したが、今回は「大企業に行きたい」という明確な意志があった。ただ、ベンチャー2社の経歴で大企業に入れるのか、自分では判断がつかなかった。誰かに相談したかった。 だからエージェント型のサービスを選んだ。
dodaは求人数が多く、大手企業の案件も豊富だった。自分のような「ベンチャー出身で大企業を目指す」という少し変わったルートでも、対応してくれそうだと感じた。
使ってみてどうだったか
担当エージェントとの相性が良かった。 僕のベンチャーでの経験を「大企業でも通用するスキル」として翻訳してくれた。自分では「広告運用とWebマーケしかやってない」と思っていたが、エージェントは「デジタルマーケティングの実務経験者として、大手の新規事業に刺さる」と見立ててくれた。
結果、大手通信会社に入社できた。年収は450万から670万。ここで初めて「場所を変えると年収が跳ねる」を体験した。
この時期の教訓
「自分の経験を、次の会社の言葉に翻訳してくれる」のがエージェントの最大の価値だ。 ベンチャーで「なんでもやりました」は、大企業では評価されない。でもそれを「複数領域にまたがるプロジェクトを推進した」と言い換えるだけで、書類の通過率が変わる。
自分では気づかない市場価値を教えてくれるのが、エージェントを使う一番のメリットだ。
年収670万→860万:JACリクルートメント
3社目の大手通信会社から4社目の大手小売グループに移る時、JACリクルートメントを使った。
なぜJACを選んだか
この時の転職は、精神的に一番きつかった。大手通信会社で「お前は何もできない」と言われ、自信を完全に失った状態での転職活動だった。
JACを選んだ理由は、ハイクラス・ミドルクラスの転職に特化していたから。 年収670万という水準だと、総合型の転職サイトでは年収が下がる案件ばかり出てくる。「年収を維持しつつ、環境を変えたい」という僕のニーズには、JACが合っていた。
使ってみてどうだったか
JACの特徴は、企業側の担当者と求職者側の担当者が同じ人であること。 つまり、僕を担当しているエージェントが、その企業のことも深く知っている。だから「この会社の面接ではこういう質問が来る」「この部門は今こういう人を求めている」といった、踏み込んだ情報が出てくる。
自信を失っていた僕にとって、「あなたの経験ならこの会社で活躍できる」と具体的な根拠をもって言ってくれたことが、何より救いになった。
結果、大手小売グループのDX本部に入れた。年収860万円。
この時期の教訓
年収600万を超えたら、ハイクラス特化のエージェントに切り替えるべき。 総合型では出てこない非公開求人がある。そして、企業の内情を深く知るエージェントは、面接対策の質がまったく違う。
もう一つ。自信を失っている時こそ、エージェントの価値は大きい。 客観的に「あなたのスキルは市場でこう評価される」と言ってもらえるだけで、転職活動を続ける気力が湧く。
年収860万→1,000万超:doda(2回目)
4社目から現職の大手保険会社に移る時、再びdodaを使った。
なぜまたdodaを選んだか
4社目の大手小売グループでは実績もあり、自信を持って転職活動に臨めた。ただ、年収860万という水準になると、マッチする企業がかなり絞られる。
この時は複数のサービスを見ていたが、最終的に決め手になったのは「エージェント個人との関係」だった。
毎週10分の電話
dodaの担当エージェントと、毎週10分の電話を続けた。
大げさなことじゃない。毎週決まった時間に電話して、「今週新しい案件ありましたか?」「この会社ってどうですか?」と確認するだけ。10分で終わる。
でも、これが効いた。
年収がそれなりにあると、合う求人がすぐには出てこない。普通の人は「いい求人がないな」と言って転職活動をやめてしまう。でも僕は毎週電話し続けた。だからエージェントも「秋田さんは本気だ」と認識してくれて、新しい案件が出た瞬間に声をかけてくれた。
現職の大手保険会社も、この継続的なコミュニケーションの中で出てきた案件だった。
この時期の教訓
転職活動の成否を分けるのは、エージェントとの「接触頻度」だ。 登録して待っているだけでは、いい求人は回ってこない。エージェントも人間だ。毎週連絡してくる人と、登録して放置している人、どちらに優先的に案件を紹介するかは明らかだ。
特に年収が高くなるほど求人は少なくなる。だからこそ、「この人には絶対にいい案件を紹介したい」とエージェントに思わせる関係を作ることが重要。 その方法が、毎週10分の電話だった。
副業:ビズリーチ
現職に就いた後、ビズリーチで副業案件を見つけた。地方自治体のデジタルコーディネーターだ。
ビズリーチの副業案件
ビズリーチは転職だけでなく、副業・兼業の案件も掲載している。僕はここで地方自治体の副業を見つけた。
縁もゆかりもない自治体だったが、応募してみたら書類が通り、面接も10分程度のスキル確認であっさり通過した。
本業の転職で培った経験が、そのまま副業の獲得に繋がった。 大手企業でのDX推進経験が、地方自治体にとっては希少なスキルだった。
この時期の教訓
転職サービスは「転職」だけのために使うものじゃない。 ビズリーチには副業案件がある。転職する気がなくても、登録して市場を見ておくことに価値がある。自分の経験がどこで求められているかを知るだけで、キャリアの選択肢が広がる。
まとめ——フェーズ別・おすすめの使い方
| 年収帯 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 〜500万円 | アプリ型(ビズリーチ系)・doda | まず市場を知る。求人を自分で見て、相場観を掴む |
| 500〜700万円 | doda・リクルートエージェント | エージェントに「経験の翻訳」をしてもらう段階 |
| 700万円〜 | JACリクルートメント・ビズリーチ | ハイクラス特化。非公開求人と企業の内情が武器になる |
| 副業 | ビズリーチ | 副業・兼業案件も掲載。市場価値の確認にも使える |
ただし、最終的に一番大事なのはサービスの選択ではない。 エージェント個人との関係だ。
どのサービスを使っても、「登録して待つだけ」なら結果は出ない。毎週10分でいい。定期的に連絡して、「自分は本気で動いている」と伝え続ける。その積み重ねが、年収を変える求人との出会いを生む。
最後に
転職エージェントは「使うもの」であって「頼るもの」ではない。
自分の市場価値を客観的に知り、自分では気づかない選択肢を教えてもらう。そのための道具だ。でも、道具は使い方次第で結果が変わる。
毎週10分の電話。たったそれだけのことが、僕の年収を変えた。
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