🏢ビジネスマンの居場所戦略

ベンチャーの「なんでも屋」を大手に売る——職務経歴書の書き方

2026-04-01

PR・広告を含みます
職務経歴書転職ノウハウベンチャー大企業

「いろいろやりました」では書類で落ちる

ベンチャーで働いていると、肩書きに関係なくなんでもやる。

広告運用、SNS、LP制作、サイト改修、採用面接の設計、時にはオフィスの引っ越し手配まで。これがベンチャーの現実だ。

で、転職活動を始めて職務経歴書を書くと、こうなる。

「広告運用、SNS運用、Webサイト構築、LP改善、採用企画、イベント運営など幅広く担当」

これが、大手企業の書類選考で落ちる最大の原因だ。

大手の人事が見ているのは「何ができるか」ではなく、「うちの組織で何を任せられるか」だ。「幅広く」は裏を返せば「何の専門性もない人」に見える。

僕はベンチャー2社を経て大手通信会社に転職した。その時、職務経歴書の書き方を根本から変えた。その方法を書く。

原則:「やったこと」ではなく「動かしたこと」を書く

大手企業が求めているのは「作業者」ではない。「プロジェクトを前に進められる人間」だ。

だから職務経歴書では、「何をやったか(作業)」ではなく「何を動かしたか(推進)」を書く。

悪い例と良い例

悪い例:

業務内容:Google広告・Yahoo広告の運用、Facebook広告の出稿、LP制作のディレクション、SNS(Twitter・Instagram)の投稿企画・運用、自社サイトのUI改善、ABテストの実施、採用候補者の面接対応

これは「作業リスト」だ。大手の人事はこれを見て「で、この人は何ができるの?」と思う。

良い例:

デジタルマーケティング施策の戦略立案・実行(月間予算2,000万円)

- 広告運用(Google/Yahoo/Meta)を代理店から内製化し、CPA30%改善を実現

- SNS運用戦略を策定し、フォロワー数を6ヶ月で2倍に成長

- LP改善のPDCAサイクルを構築し、CVRを1.2%→2.8%に改善

- 採用マーケティング施策を企画・実行し、月間応募数を3倍に拡大

同じ経験を書いている。でも後者には「規模感」「成果」「推進力」が見える。

翻訳のポイント

ベンチャーの言い方大手に刺さる言い換え
いろいろやった複数領域にまたがるプロジェクトを推進
広告を回していた月間予算○○万円のデジタル広告施策を一気通貫で運用
サイトを直したユーザー行動データに基づくUI/UX改善をリード
採用も手伝った採用マーケティング施策の企画・実行(ファネル設計含む)
一人でやったリソースが限られた環境で、外部パートナーと連携しながら推進
なんとかした課題を特定し、仮説検証を繰り返しながら解決策を実行

数字を入れる——全てに

大手企業の人事は、数字がない経歴書を信用しない。

「売上に貢献しました」ではなく「売上を前年比120%に成長させました」。「広告を改善しました」ではなく「CPAを30%改善しました」。

「でも、ベンチャーだと正確な数字なんてわからない」という人もいる。それでもいい。概算でいい。 「月間予算は約2,000万円」「会員登録は月500件程度」——「約」「程度」をつければ嘘にはならない。

数字があるだけで、書類の通過率は劇的に変わる。

入れるべき数字の例

  • 予算規模: 月間広告予算○○万円、年間プロジェクト予算○○万円
  • 成果指標: CVR○%改善、CPA○%削減、売上前年比○%
  • 規模感: 月間PV○万、会員数○万人、チーム○人
  • 期間: ○ヶ月で立ち上げ、○週間で実装

「プロジェクト型」で書く

ベンチャーの日常業務を時系列で書くと、散漫になる。代わりに「プロジェクト単位」で書くのが効果的だ。

書き方のフレームワーク

各プロジェクトを以下の4項目で整理する。

1. 背景・課題: なぜそのプロジェクトが必要だったか

2. 自分の役割: 何を担当し、どういうポジションだったか

3. 具体的な施策: 何をやったか(ここに数字を入れる)

4. 成果: 何が変わったか(ここにも数字を入れる)

実例:僕の2社目の経験を書き直す

翻訳前(ベンチャーの現実):

入社してすぐFacebook広告を始めた。広告代理店がやっていたGoogle広告も自分で巻き取った。あとインストラクターの採用もやることになって、応募者の管理とか面接の設定とかもやっていた。

翻訳後(職務経歴書):

プロジェクト1:デジタル広告のインハウス化と集客拡大

- 背景:広告運用を外部代理店に委託していたが、PDCAの速度に課題があった

- 役割:デジタルマーケティング担当として、広告戦略の立案から運用まで一気通貫で担当

- 施策:Google/Yahoo広告を代理店から内製化。未着手だったMeta広告(Facebook/Instagram)を新規提案・導入

- 成果:月間入会者数を1,000人→2,000人に倍増(在籍1年半で店舗数25→40に拡大)

プロジェクト2:採用マーケティングの仕組み構築

- 背景:事業拡大に伴いインストラクター採用が追いつかず、出店計画に影響

- 役割:採用企画担当として、採用ファネル全体の設計と運用を担当

- 施策:応募→一次面接→二次面接→採用の各段階の通過率を分析し、面接回数と人員配置を最適化

- 成果:月間採用数を3人→10人に拡大

どちらも同じ経験だ。でも後者は「この人はプロジェクトを設計して、推進して、成果を出せる」と読める。

よくある失敗3つ

失敗1:会社の説明に文字数を使いすぎる

ベンチャーは無名だから、つい会社の説明を長く書きたくなる。「当社は○○年設立のBtoCサービスで、○○市場においてシェア○%を持つ企業で……」

これは不要。 会社概要は2行で十分。大事なのは会社の説明ではなく、あなたが何をしたかだ。

失敗2:スキルの羅列をする

「Google広告、Yahoo広告、Meta広告、Twitter広告、LINE広告、Google Analytics、Tableau、SQL、HTML、CSS……」

スキルを並べるのは悪くない。でも、羅列だけでは「使ったことがある」と「使いこなせる」の区別がつかない。 スキルは職務経歴の中で「どう使ったか」を書くことで証明する。

失敗3:謙遜する

「微力ながらチームに貢献しました」「サポート的な立場でプロジェクトに参加しました」

謙遜は職務経歴書では害悪だ。 書類選考は、書いてあることだけで判断される。「サポート」と書いたら「この人はサポート人材なんだな」と思われて終わりだ。

実際にやったことを、堂々と書く。一人で回していたなら「一人で回していた」と書く。

エージェントに添削してもらう

職務経歴書は、自分一人で完成させようとしないこと。

僕はdodaのエージェントに添削してもらって、書類の通過率が劇的に変わった。自分では「これで十分だろう」と思っていた経歴書を、エージェントは「ここの数字をもっと具体的に」「この経験はこう書いた方が刺さる」と、大手企業の人事目線でフィードバックしてくれた。

エージェントは「翻訳者」だ。 ベンチャーの言葉を、大手企業の言葉に翻訳してくれる。この翻訳の質が、書類選考の合否を分ける。

特に、ベンチャーから大企業への転職は「異文化」の移動だ。自分の経験の価値を、相手の文化圏の言葉で伝えなければならない。それはエージェントの力を借りた方が圧倒的に早い。

まとめ

ベンチャーの「なんでも屋」経験は、書き方次第で大手企業に刺さる武器になる。

3つのポイント:

1. 「やったこと」ではなく「動かしたこと」を書く 2. 全てに数字を入れる 3. プロジェクト単位で整理する

そして、書いたらエージェントに見せる。一人で悩むより、プロの目を通した方が早い。

あなたのベンチャーでの経験は、無駄じゃない。翻訳が足りないだけだ。

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